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--The Asahi Shimbun, Sept. 10
EDITORIAL: Koran-burning in U.S..
米国とコーラン―寛容を取り戻すとき
A small Christian church in Florida called for the burning of the Koran, the sacred book of Muslims, on Sept. 11, the ninth anniversary of the 2001 terrorist attacks against the United States.
米フロリダ州の小さなキリスト教会が、イスラム教の聖典コーランを焼こうと呼びかけている。
According to the church, the plan is aimed at alerting the world to the dangers of Islam, which it says "is of the Devil."
今年の9・11の日に「邪悪な宗教」であるイスラムの危険性を知らせるのだそうだ。
Anyone can imagine how much antipathy such an act would incur among people who believe in the Koran.
コーランの教えを信ずる人たちからどれほどの反発を招き寄せるか。だれもが想像できることだ。
News about the plan made headlines around the world. In Afghanistan, where U.S. and European troops are stationed, residents staged protests. The commander of U.S. forces in Afghanistan warned that the book burning could put his troops in further danger. Such reactions are natural.
ニュースは世界を駆けめぐり、欧米軍が駐留するアフガニスタンで住民の抗議行動があった。駐留米軍の司令官は米兵への危険が高まると心配した。当然だろう。
The building of a free and tolerant society is the foundation of the United States. First U.S. President George Washington wrote that the United States "gives to bigotry no sanction, to persecution no assistance." It is clear the church's plan would run counter to this philosophy.
自由で寛容な社会の構築は、米国の建国の原点である。初代のワシントン大統領は「米国は偏狭な価値観を認めず、迫害を助長することもない」との言葉を残している。教会の計画がこの理念に反するのは明らかだ。
Everything must be done to prevent the rift between the United States and the Islamic world from widening. We urge the church to immediately cancel its plans.
米国とイスラム世界との亀裂が広がることは避けねばならない。教会は今すぐ計画を撤回してもらいたい。
The image of passenger planes hijacked by terrorists crashing into the World Trade Center towers in New York nine years ago is still fresh in our minds. In the background of that attack was Muslim extremists' antagonism and distrust against the United States, which holds much of the world's wealth and power.
今から9年前、テロリストの乗っ取った旅客機が、ニューヨークの世界貿易センターに突っ込んだ光景はなお記憶に新しい。背景にあったのは、世界の富と権力の多くを手にする超大国米国に対するイスラム過激主義者の敵意と不信だった。
The George W. Bush administration, which plunged into war in Afghanistan and Iraq, could not alleviate such anti-U.S. sentiments.
アフガンとイラクでの戦争に突き進んだブッシュ前政権は、この反米感情を静められなかった。
Signs of change appeared after President Barack Obama, who advocates reconciliation with the Islamic world, took over. He embarked on mediating Middle East peace and reached a decision to withdraw U.S. troops from Iraq.
変化が見えたのは、イスラム世界との和解を掲げるオバマ大統領が就任してからだ。中東和平への仲介に乗り出し、イラクからの米軍撤退にようやくこぎつけた。
What has become clear now is the bitter conflict and agony within the United States over peaceful coexistence with Islam.
しかしいま露呈しているのは、イスラムとの共存をめぐって対立し、苦悩する米国内部の苦い現実である。
A plan to build a mosque near the site where the World Trade Center stood has reached a deadlock in the face of opposition by residents. While the plan is aimed at promoting understanding toward different cultures, some families of victims of 9/11 say it is an affront to the memories of their loved ones.
世界貿易センター近くにイスラム教のモスクを建設する計画が住民の反対で暗礁に乗り上げている。異文化への理解を進める計画だが、9・11テロの被害者家族からは「息子の思い出への侮辱だ」という声が上がっている。
The number of Muslims around the world centering on the Middle East and West Asia is estimated at between 1 billion and 2 billion. The United States, a society of immigrants, is also home to millions of Muslims, and many mosques exist across the country. People of different religious faiths live in the same society.
中東や西アジアを中心に、イスラム教徒は世界に十数億人いるとされる。移民社会の米国にも数百万人が住み、数多くのモスクがある。宗教は異なるが、同じ社会に住んでいるのだ。
In Europe, moves to exclude Islamic immigrants and ban women from wearing veils are emerging. Growing anxiety over the increase in jobless people and other issues is apparently behind the rising trend to cast a wary eye against social minorities.
欧州でも、イスラム系移民排斥や女性のベール着用禁止の動きが起きている。社会の少数者への視線が厳しさを増す背景には、失業者の増加といった社会不安の増大もあるのだろう。
But now, security and prosperity of not only the United States but also the entire world cannot be maintained without coexistence with Islam.
いまやイスラムとの共存なしには、米国はもちろん、世界の安全や繁栄はありえない。
Last year, in a speech at Cairo University, President Obama quoted the Koran, the Talmud, the compendium of Jewish law, and the Bible, saying, "The people of the world can live together in peace."
オバマ大統領は昨年、カイロ大学での演説で、コーランとユダヤ教の律法タルムード、キリスト教の聖書を引用し、「世界の人々はともに平和に暮らすことができる」と呼びかけた。
We want U.S. society to eliminate narrow-minded thinking and recover its tradition of showing tolerance and magnanimity to accept different cultures.
狭量な考えを排し、異なる文化を受け入れる寛容と度量をもつ。米社会はそんな伝統を取り戻してほしい。
■近況
2009年の9月15日に脳梗塞を発症、右手が少し不自由になりました。
MRAで脳梗塞の部位を特定でき、素早い処置をとれたので大事に至りませんでした。
快復にむけてリハビリ中です。
(2011/01/01更新)
■自己紹介・リンク
[ はじめに ]
タイのスラチャイです。
英語学習に王道はありません。
毎日毎日の地道な努力の積み重ねが必要です。
スラチャイはNHKのラジオ英語会話で現在の英語力を身につけました。
一日僅か15分の学習でも数年間継続すれば相当な学習効果が期待できます。
[ 名前 ]
松井 清 (スラチャイ)
[ 略歴 ]
・福岡県出身
・国立高知大学卒業
・準大手建設会社に就職
・50歳で会社を早期退職
・99/10 タイ全土を旅行
・00/10 タイに移住
・03/07 カイちゃん誕生
・07/06 シーファーちゃん誕生
・現在タイ国コンケン在住
[ 座右の銘 ]
Slow and steady wins the race.
遅くとも着実な者が勝利する
(NHK基礎英語芹沢栄先生)
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