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Why Prof. Krugman reveals the secret?
クルーグマン教授、議事録全文暴露の真相

クルーグマン教授が一番心配しているのは、自分の打ち立てた経済理論が崩壊させられることです。
教授は体面上、自身のメモといっているようですが、実際は、会議を全部録音しておいて、あとで、それをタイピングした。こんなところでしょう。
クルーグマン教授はアベノミクス政策が、すでに失敗しているのを認めていますが、自分が苦労して打ち立てた理論が否定されるのが怖かった。
クルーグマン教授にとって、その理論の命は金融緩和政策(財政出動)だけです。
例えそれが間違っていて結果が出なくても、さらなる間違った道、すなわち、さらなる金融緩和政策につき進むしか、道はありません。(クルーグマン教授発言参照)
クルーグマン教授にとって、構造改革や消費増税の延期などどうでもよいことですが、消費税については、きわめて婉曲的に、賛同するような、あいまいな発言を残しています。
それだけ、前もって、消費増税延期を促すような発言が期待されていたのでしょう。
それでプレッシャーがかかり、記者会見のフラッシュライトを浴びている瞬間に、議事録全文の暴露を決心したのでしょう。
会議の本質(金融緩和政策)を外れ、都合のよい部分(消費増税延期)だけを引用され、消費増税延期の理由造りの片棒を担がされることに、異常な抵抗、反抗心を燃やしたといったところです。こんなところでしょう。

以下、議事録のさわりの部分、

Fiscal policy.
では財政政策についてです。

Everything we have seen for the past seven years suggests that fiscal policy remains effective, especially effective in these circumstances. It has been very difficult to apply it, a few years of bad debt, political conflict, the Europe is divided among counties, the United States is divided between parties, but fiscal policy is effective and the global environment right now is one where economies really, really need fiscal support.
過去7年間に我々が目にしたことのすべてが、財政政策は有効であり続けたことを示しています。それも、こうした状況のなかではとりわけ有効なのです。これを採用するのは非常に難しいことであります。数年間は不良債権を抱えることになり、政治的な対立があり、ヨーロッパは国ごとに分断されており、アメリカは政党間の分断があり…。それでも、財政政策は有効であり、目下の世界的な状況こそはまさに、諸国の経済が本当に、本当に財政の支援を必要としているときなのです。

The idea that one should be prioritizing long-run budget issue over fiscal support now seems to me to be extremely misguided. Obviously I am talking about the consumption tax here.
財政による支援よりも、長期的な予算問題を優先すべし、という考えは、今は極めて見当違いなものと私には思われます。私が申し上げておりますのは、言うまでもなく、消費税のことであります。

Two points are following on all of that.
これら全てのことがらから、2つのことを言うことができます。

You notice that I did not say anything about structural reform. That is not because I am against it but because structural reform seems largely beside the point on this crucial issue of boosting demand.
〔その一つ目は、〕私が構造改革 structural reform について何も申し上げなかったことにお気づきかと存じます。私が構造改革に反対であるからというわけではありません。そうではないのですが、需要を押し上げる boosting demand という最重要課題 critical issue からはだいぶ的を外れたものと考えられるからなのです。

Some kind of structural reform might spur private investment, which is good but that is rarely what is emphasized.
ある種の構造改革は民間投資に拍車をかけることもあるかもしれません。それはよいのですが、多くの場合はそこに重点があるわけではないのです。

Some other kinds of reform, the Abenomics, by expanding the future labor force helps to offset the demographic headwinds that the economies face. また他の種類のいろいろな改革、つまりアベノミクスですが、将来の労働力を拡大することは、経済が直面している人口動態的な逆風を相殺する助けにはなります。

So all of that is good but I do worry that sometimes the talk of structural reform becomes an excuse not to deal with the primary immediate issue of sufficient demand, of fighting deflation or low-flation, inadequate inflation, which has got to rely on monetary policy.
ですから、そうしたことの全ては良いことなのですが、私がたいへんに心配しているのは、構造改革の話は、ときに、第一に差し迫った問題に対処しないための口実になることがあるということです。第一に差し迫った問題とは、十分な需要、デフレや低インフレとの戦い、不十分なインフレとの戦いといった、金融政策にかかわるものなのです。

But as I said, that has limits and on fiscal policy which needs to be more focused on that immediate need than it has been.
しかし、私が申し上げましたように、それ〔金融政策〕には限界があるのですから、財政政策の面で、この差し迫った必要に、いままでよりももっと焦点を当てる必要があるのです。

A last point, it is very important, I would argue, in this circumstance to understand that the risks are asymmetric.
そして最後の一点となりますが、これは非常に大事な点です。なにかと申しますと、この状況下では「リスクが非対称である the risks are asymmetric 」ということを理解するのがきわめて重要である、と論じさせていただきたいのです。

It could be that I am being too pessimistic and that things are going to be all right and demand would be stronger and there would be spontaneous recovery. It could be that things are even worse than I am portraying, that China is going to experience an explosive collapse, or simply that demand is going to be weaker than even my rather downbeat projections.
私が悲観的すぎるだけであって、いろんなことがうまくいって、需要はもっと強くなり、自然に回復する、ということだってありえなくはありません。〔しかしその反対に、〕私が描写したよりもさらに事態が悪化するということだってありえなくはないのです。中国が爆発的な崩壊をするとか、ただ単純に需要が私のかなり陰気な予測よりもさらに弱くなる、とかいったふうにです。

The consequences in those two circumstances are very different.
この2つの状況〔良い方か悪い方か〕では、運命 consequenses はまったく異なるものとなってしまいます。

If the world economy starts growing and inflation picks up, we know what to do. Mr. Kuroda, Mrs. Yellen, Mr. Draghi have had the tools to deal with that, no problem.
もし世界経済が成長を始めてインフレ率が上昇したならば、我々は何をすべきかわかっています。黒田氏も、イエレン氏も、ドラギ氏も、それに対処する手段を持っていることでしょう。なんら問題はありません。

If the world turns out to be weaker, then we are in deep trouble because we do not have effective tools, which mean that it is very important to err on the side of being more expansionary.
〔しかしその反対に、〕もし世界がもっと弱いことが明らかになったならば、我々は深刻なトラブルに陥っていることになります。というのも、そのとき我々は有効な手段を持っていないからです。
これが何を意味するかというと、もし間違うならば、財政拡大的〔景気拡大的〕すぎた more expansionary という方へ間違うことが非常に大事だということです。

This is an argument that my old colleague Larry Summers has made many times and I make it also. It is not simply what you expect to happen but what happens if you are wrong in either direction. It is very, very important to leave room in case you should be wrong on the downside.
私の古くからの同僚であるラリー・サマーズがよくしていた議論があるのですが、それを私も述べさせていただきたいのです。〔つまり、〕何が起きるだろうかと予測することだけが大事なのではなくて、どう予測するにせよ、予測が間違っていたら何が起きてしまうのか、ということが大事なのです。かりに事態が悪い方へ転んだ場合にも、それに対処する余地があるということが、非常に、非常に重要なことなのです。

So, this is the time for expansion. It should be coordinated as much as possible. I know the G7 Summit is coming up. Ideally we would have everyone agreeing on a coordinated fiscal expansion, in practice, that might mean Japan and Canada. I am not sure anyone else is prepared to deliver at this point but we can certainly try to have the language push in that direction.
ですから、いまは財政拡大をすべきときなのです this is the time for expantion 。できるかぎり協調的 coordinated であるべきです。G7が近づいていることは存じ上げています。理想は、みんなが強調的な財政拡大政策 fiscal expansion について合意することですが、実際にはそれは日本とカナダということになるかもしれません。それ以外の誰かに今の時点で実行の用意があるかどうか、私にはわかりません。ですが、議論 the language 〔声明?〕をその方向へ押し進めるよう試みることはできるはずです。

Japan itself needs to remain focused. The original goals of Abenomics are still the primal. Breaking out of that deflationary cycle is “Goal Number 1”. Everything else should wait upon that.
日本こそまさに集中しつづける必要があります。アベノミクスの最初からの諸目標が今でも最重要 primal なのです。デフレのサイクルから脱出することが「最重要目標 Goal Number 1」なのです。他の全てはそれを待たねばなりません。

Now I will throw it open. Thank you.
それでは以上をもって、討論へと供したく存じます I will throw it open 。ありがとうございます。
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プロフィール
HN:
srachai
性別:
男性
職業:
civil engineer
趣味:
子育て
自己紹介:
妻はタイ人、娘ばかり3人も!

■近況

2009年の9月15日に脳梗塞を発症、右手が少し不自由になりました。
MRAで脳梗塞の部位を特定でき、素早い処置をとれたので大事に至りませんでした。
快復にむけてリハビリ中です。
(2011/01/01更新)

■自己紹介・リンク

[ はじめに ]
タイのスラチャイです。
英語学習に王道はありません。
毎日毎日の地道な努力の積み重ねが必要です。
スラチャイはNHKのラジオ英語会話で現在の英語力を身につけました。
一日僅か15分の学習でも数年間継続すれば相当な学習効果が期待できます。

[ 名前 ]
松井 清 (スラチャイ)

[ 略歴 ]
・福岡県出身
・国立高知大学卒業
・準大手建設会社に就職
・50歳で会社を早期退職
・99/10 タイ全土を旅行
・00/10 タイに移住
・03/07 カイちゃん誕生
・07/06 シーファーちゃん誕生
・現在タイ国コンケン在住

[ 座右の銘 ]
Slow and steady wins the race.
遅くとも着実な者が勝利する
(NHK基礎英語芹沢栄先生)

[ 学習の手引き ]
・音読して耳から英語を吸収
・Think in English.
・ネイティブ発音付辞書活用
・英英辞典を活用(英和も)
・翻訳和文で専門用語確認

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